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西尾茶って知ってる?宇治茶に次ぐブランド茶の魅力をお届け!

公開日:2022/09/15  最終更新日:2022/08/30


西尾茶というお茶のブランドをあなたはご存じですか?西尾茶は、全国的に有名な宇治茶や静岡茶などと比べると知名度は低いながらも、抹茶を中心に生産することで、知る人ぞ知る高品質なブランドとして成長したお茶です。今回は、宇治茶にも負けない西尾茶の魅力や歴史、美味しい西尾茶のいただき方などについて紹介します。

730年以上の歴史を持つ西尾茶とは

西尾茶は、愛知県西尾市と安城市において生産されているブランド茶です。その歴史は、鎌倉時代中期にまでさかのぼります。

西尾茶の歴史

1271年、西尾に実相寺を建立した吉良満氏(きらみつうじ)が、京都・東福寺から聖一国師(しょういちこくし)を開祖として招きました。聖一国師は、京都や静岡にお茶を伝えた禅僧であり、実相寺境内にも茶の種を蒔いたのです。これが、西尾茶の始まりといわれています。

抹茶の産地として発展

西尾茶が本格的に生産されるようになるのは、明治時代になってからでした。足立順道(あだちじゅんどう)という僧が、宇治から茶の種を持ち帰り、茶園を開いてお茶の生産を始めたのです。ほかの茶産地が台頭するなか、衰退の危機もありましたが、抹茶の原料であるてん茶栽培に特化することで、息を吹き返します。その後西尾茶は、日本有数の抹茶産地として発展し、現在では、全国トップクラスの抹茶生産量を誇るまでになりました。

地域ブランド認定

西尾市茶協同組合では、西尾の抹茶をより多くの人々に知ってもらうために、ブランド化への努力を続け、平成21年(2009年)には、特許庁より地域ブランドの認定を受けています。また、西尾茶は伝統的な生産方法や気候の特性を生かした、高品質の食材を知的財産として登録する、農林水産省の「地理的表示(GI)」にも登録されているのです。これらの認定により西尾茶はより一層品質を高め、地域ブランドとして発展し続けています。

宇治抹茶と違い、濃厚なコクと旨味がある

西尾茶の新茶は、5月上旬から6月上旬が収穫の時期になっています。宇治や静岡など一般的には、4月下旬ころからが新茶の時期なのですが、西尾茶は4月上旬には寒冷紗(かんれいしゃ)という日よけカバーのようなもので茶園を覆い、日光をさえぎる作業を行います。

棚式覆下栽培

抹茶の原料であるてん茶は、収穫の2週間ほど前から日光をさえぎることで、茶葉の葉緑素(クロロフィル)を増加させます。これは抹茶の鮮やかな緑を生み出すための大切な作業です。宇治などでもこの作業は行われているのですが、西尾では、茶園に棚を立てて全体を覆う「棚式覆下栽培(たなしきおおいしたさいばい)」で行うところに特徴があります。

西尾抹茶の味わい

抹茶の生産は、京都・宇治も有名ですが、西尾の抹茶は、宇治抹茶に引けを取らない味わいがあります。バランスのよいコクとうま味、ちょうどよい香りを特徴としている宇治抹茶と異なり、西尾抹茶は、濃厚なコクとうま味が際立った上品な香りが楽しめます。鮮やかで濃い色の抹茶は、加工用としても重用され、お菓子やアイスなどの材料として、多くの製品に利用されています。

西尾茶の美味しい飲み方

抹茶を飲んだことはあるけれど、自分で点てたことはない方も多いと思いますが、実際にやってみると案外簡単なのです。

西尾抹茶を点てる

用意するものは、お茶碗・茶筅(ちゃせん)・お湯60~70㎖だけあれば大丈夫です。茶筅はお湯につけて、さらさらと優しく振って柔らかくしておきます。では、抹茶を点てましょう。お茶碗にお湯(70℃くらい)を少し入れて、そこにティースプーン1杯程度の抹茶を入れます。残りのお湯をゆっくりと入れたら、お茶碗の底に当たらないように、茶筅をMの字を書くように素早く動かします。抹茶が溶けて泡立って来たら完成です。

冷水で点てた冷たい抹茶もおすすめです。濃厚な味わいの西尾茶は、グリーンティーとしても美味しくいただけます。牛乳・はちみつと混ぜる、炭酸水と合わせるなど、お好みでいろいろな西尾茶を楽しみましょう。

まとめ

全国区の有名ブランドに苦しめられた時期もある西尾茶は、抹茶という部門においては、どこにも負けないものを作ろうと努力・工夫しました。お茶の生産者だけでなく、地域全体が応援していることも大きな力となり、西尾茶という地域ブランドを育ててきたのです。西尾茶と巡り合ったこの機会に、あなたもぜひ西尾茶をじっくりと味わってみてください。