オフィスでの飲み物で真っ先に挙がるのは、コーヒーではないでしょうか?気分転換や集中力を上げたいときなど、ビジネスマンにとっては欠かせない飲み物です。もしくはお茶を飲む方も多くいるかと思います。しかし仕事中に飲むなら、どちらがおすすめなのでしょうか?そこで今回は、コーヒーとお茶の違いについて解説します。
コーヒーとお茶に共通している点
コーヒーとお茶の共通点は、どちらもカフェインが含まれていることです。コーヒーにカフェインが含まれていることは知っていても、お茶にカフェインが含まれることをご存じの方は少ないのではないでしょうか?
ちなみにカフェイン量を比較するとコップ1杯につきコーヒーは60mg、お茶は20mgと、さすがにコーヒーのほうが多いです。そしてもう1つの共通点は、コーヒーとお茶は薬として使用されてきた歴史があることです。お茶の始まりは古来中国で発明されたといわれており、その後平安時代に僧侶達が中国に留学したことで日本にも伝わるようになりました。
一方コーヒーは10世紀ごろアラビアで秘薬として発明されたのが始まりで、その後イスラム、ヨーロッパへと普及するようになったとされています。
■カフェインの効能とは
ここでカフェインの効能についても解説します。よく知られる効能として覚醒作用が挙げられますが、他にも利尿作用や血流促進、そして脂肪燃焼効果もあるようです。利尿作用は老廃物の排出し、むくみの解消につながるほか、カフェインには血管を広げる効果もあるので血流もよくなります。
このようにカフェインは適度に摂取すれば、健康によい成分であることが分かります。事実、コーヒーを習慣的に飲む人は心臓病や脳卒中、そして呼吸器疾患による死亡リスクが減少するというデータもあるようです(2015年の国立がん研究センター予防研究グループの研究より)。
コーヒーとお茶の具体的な違い
コーヒーとお茶の具体的な違いは、体に与える影響です。前述のように、コーヒーはお茶の3倍のカフェインが含まれているため、眠気覚ましや集中力アップしたいときに飲むと効果的です。また、カフェインには興奮作用のあるドーパミンも含まれているため、疲労やストレス減少も期待できます。
一方お茶の場合はリラックス効果や美容効果、ガンや胃腸炎予防の他、虫歯・口臭予防につながります。これはなぜかといえば、お茶には苦味成分のカテキンが豊富に含まれているからで、さらにカテキンには抗ウイルス作用や抗がん作用、殺菌・抗菌作用があるからです。
それに一定量のカテキンを摂取すれば基礎代謝が高まり、肥満予防にもつながります。まとめるとコーヒーには私達の能力・パフォーマンスを上げる作用があり、お茶の場合は健康面を上げる作用があるのです。
仕事中にコーヒーやお茶などの飲み物を飲む際の注意点
仕事中にコーヒーやお茶などを飲む際には、カフェインのとり過ぎに注意しましょう。カフェインは過剰摂取すると中枢神経を刺激し、不眠症や高血圧、下痢や吐き気といった健康被害に陥る恐れがあります。
そのため厚生労働省では1日のカフェイン摂取量は400mgまでと定めていて、コーヒーなら1日4~5杯、お茶であれば1日10杯程度が望ましいです。そしてお茶にはカフェイン以外にも、尿路結石を引き起こすシュウ酸が含まれているため、お茶だけを飲むこともあまりおすすめできません。
そこでおすすめなのが、仕事中に飲み物を飲む際にはコーヒーやお茶のほか、水を適度に飲むことです。水であればカフェイン過剰摂取の心配もないうえ、何より水分補給には血流改善や便秘改善に代謝アップなど、健康面でさまざまなメリットがあります。
ちなみに水を飲む際は一気に飲むと胃腸に負担をかけるので、コップ一杯の量をこまめに飲むとよいです。もちろんコーヒーやお茶にも健康的なメリットがありますが、あくまでも嗜好品なので飲みすぎないようにするのが一番です。
以上、コーヒーとお茶の違いについて解説しました。どちらも興奮作用のあるカフェインが含まれていますが、コーヒーには「眠気覚まし」「集中力アップ」という効果があり、お茶には「リラックス」「虫歯・口臭予防」「肥満予防」という効果が期待できるため、状況に合わせて飲むとよいでしょう。しかし、カフェインの採りすぎは健康被害を及ぼす恐れがあるので、くれぐれも飲み過ぎにはご注意ください。