ポリフェノールと聞くと、どんなイメージを持ちますか?大体の方が「なんとなく体によさそう…」と思っているのではないでしょうか。もちろんポリフェノールは体によいのですが、ただ摂ればよいという訳ではありません。本記事ではポリフェノールのなかでも効果が高い「紅茶に含まれるポリフェノール」について解説します。
紅茶のポリフェノールとはどのような成分?
紅茶には多くのポリフェノールが含まれており、その数はなんと96種類にもなります。その中でも紅茶に多く含まれているポリフェノールが「テアフラビン」です。テアフラビンには「紅茶独特のオレンジ色を発色する」「お茶独特の渋みを生み出す」「抗酸化作用によって健康を守る」などの効果があります。さらに複雑で未解明である「テアルビジン」という成分も紅茶に含まれるポリフェノールの一種です。
紅茶のポリフェノールの働き
紅茶には多くのポリフェノールが含まれているとお伝えしました。ここからは先ほど紹介したテアフラビンに加えて、紅茶に多く含まれているテアニンとカフェインについても紹介します。
テアフラビンについて
テアフラビンには強力な抗酸化作用があるため、老化防止、シミ予防、動脈硬化の予防、抗ウイルス作用などがあります。またテアフラビンには血糖値の上昇を抑える効果もあるため、糖尿病予防や、脂肪増加の予防にも効果的です。加えてテアフラビンはインフルエンザに効果的といった研究結果が得られています。
そのほかのポリフェノール紹介
ここからはそのほかのポリフェノールとしてテアニンとカフェインについて紹介します。カフェインは聞き覚えがあるかもしれませんが、テアニンは聞き覚えがないかもしれません。ここで確認しておきましょう。
・テアニン
テアニンはお茶独特の甘味を感じる成分で、血圧の上昇を抑える効果や脳機能の改善、不眠症などに効果があるとされています。
・カフェイン
カフェインはコーヒーや緑茶などに入っていることで有名です。カフェインは脂肪燃焼や集中力を高め、眠気覚ましなどにも利用されます。また疲労感を軽減する効果もあるので、運動中に飲むことでより長時間の運動が可能になるでしょう。
紅茶のポリフェノールを摂る際の注意点
紅茶のポリフェノールは体によいといっても過剰摂取はよくありません。ここから解説します。
過剰摂取には注意が必要
何事も過剰摂取には注意が必要です。ここではタンニンとカフェインの過剰摂取による悪影響を解説します。
・タンニン
まずタンニンの過剰摂取は鉄の吸収を阻害するといわれています。鉄の主な働きは赤血球の材料となり、全身に酸素を運ぶことであるため、鉄が不足すると貧血を引き起こす可能性があります。また血中の酸素濃度が低下することで、思考力・学習能力・記憶力の低下を引き起こすことにも注意が必要です。
・カフェイン
厚生労働省によると、カフェインの過剰摂取は中枢神経にダメージを与え、めまい、心拍数の増加、震え、増えん、不眠症、吐き気などの健康被害をもたらすといわれています。また厚生労働省は1日のカフェイン摂取量を「健康な成人で400mg」としており、紅茶カップ一杯分のカフェイン量が45mgということを考えると、紅茶は多くて1日8~9杯が限度だと覚えておきましょう。
まとめ
今回は紅茶に含まれるポリフェノールということで、テアフラビンとテアニン、カフェインの3種類について、効果や注意点を紹介しました。紅茶に含まれるポリフェノールは抗酸化作用が強く、老化防止になるため積極的に摂りたいポリフェノールですね。過剰摂取はよくありませんが、コーヒーに比べてカフェインの量も少ないため、普通に飲んでいれば摂取量をあまり気にする必要はないかもしれません。