香りを楽しめることで人気のフレーバーティーですが「ティー」と付くため、紅茶の1種と思っている人も多いのではないでしょうか。厳密にいうと、フレーバーティーは紅茶ではありません。この記事では、紅茶とフレーバーティーの違い、紅茶の種類ごとの特徴、フレーバーティーの種類ごとの特徴について説明します。
紅茶とフレーバーティーの違い
フレーバーティーとは、農園から採取した茶葉に人工的に花や果物などの香りを付けたお茶のことをいいます。香り(フレーバー)を楽しむのがメインで、主にフランスやドイツなど、コーヒー文化の国で嗜好品として発展しました。フレーバーティーのベースとなる茶葉に特別な決まりはなく、茶葉の産地がどこであっても、また数種類の茶葉をブレンドしてもよいとされています。
一方、紅茶は茶葉をそのまま使用して茶葉本来の味や香りを楽しむものです。主に紅茶の本場・イギリスや日本において、生活必需品として親しまれています。
紅茶の種類ごとの特徴
紅茶にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。
世界3大紅茶の1つである「ダージリン」は、フルーティーで高貴な香りがすることから「紅茶のシャンパン」とも呼ばれ、マスカットのような爽やかな味わいが特徴です。インドのダージリン地方や東ヒラヤマ山麓で生産されています。
「アッサム」は、世界最大の紅茶の生産地である北東インドのアッサム平原で生産され、コクのある強い味わいと芳醇な甘い香りが特徴です。ミルクとの相性がよく、ミルクティーとして多く飲まれています。
「ニルギリ」は、インド南端部に位置するニルギリ高原で生産され、すっきりとした香りとシャープな味わいが特徴です。マイルドでクセが少ないので飲みやすく、何にでも合わせやすいので、ほかの茶葉と混ぜてブレンドティーとしても多く使用されます。透明度が高いので、アイスティーとして飲むのもおすすめです。
スリランカ南東部のウバで生産される「ウバ」は世界3大紅茶の1つで「ウバ・フレーバー」と呼ばれるメンソールのようなスッキリとした独特の香りとフルーティーで甘い香りを持った個性の強い紅茶です。ストレートで飲むのが最適ですが、適度なコクがあるのでミルクティーにしても楽しめるでしょう。
そのほか、ディンブラ、ヌワラエリヤ、キーモン、キャンディなどがあります。
フレーバーティーの種類ごとの特徴
フレーバーティーとして一番有名なのは「アールグレイティー」でしょう。アールグレイティーは、柑橘系の植物であるベルガモットの香りが付けられたフレーバーティーです。原料として使用される茶葉はさまざまで、茶葉によって香りや味が異なります。ミルクとの相性がよいので、ストレートだけでなく、ミルクティーにするのもおすすめです。
「アップルティー」は、リンゴの爽やかで甘い香りが人気です。ストレートで飲むことが多く、ホット・アイスどちらでも楽しめます。
「バニラティー」は甘くて濃厚なバニラの香りづけがされていて、ミルクやチョコレートと相性抜群です。ミルク・砂糖を加えたミルクバニラティーにしてみたり、生クリームやチョコレートソースを加えてスィーツにしてみたりしてもよいでしょう。
「ジンジャーティー」は生姜のスパイシーな味わいが特徴で、体を温めてくれるので冷え性の人におすすめです。ミルクやハチミツと相性がよいので、ジンジャーミルクティーやハニージンジャーティーにアレンジしても美味しいです。
そのほか「マスカットティー」「ブルーベリーティー」など、さまざまなフレーバーティーが販売されています。
まとめ
この記事では、紅茶とフレーバーティーの違い、紅茶の種類ごとの特徴、フレーバーティーの種類ごとの特徴について説明しました。茶葉本来の風味を楽しみたい場合は紅茶、好みの香りや味を楽しみたい場合はフレーバーティーというように選ぶとよいでしょう。どちらもバリエーション豊富なので、自分好みの茶葉やフレーバーを見つけて、その日の気分・体調・シチュエーションなどに合わせてセレクトするとよいですね。