日本のイメージが強い緑茶と、外国のイメージが強い紅茶。まったく別の飲み物に見えますが、実は同じ原料からできていることをご存知ですか?緑茶や紅茶はスーパーやコンビニ、レンタルのティーサーバーなどで気軽に飲めますが、違いがわからないまま飲んでいる人も多いはず。そこで今回は、緑茶と紅茶の共通点や違いについて解説します。
緑茶と紅茶は同じ茶葉
緑茶と紅茶はどちらも「カメリア・シネンシス」という、茶の木の新芽を摘んで加工したお茶です。素材はまったく同じですが、精製方法が違うため色や味わいが異なります。茶葉を発酵させずに加工したものが「緑茶」。ほどよく発酵させたものが「ウーロン茶」。完全に発酵させたものが「紅茶」。一度発酵を止めたあとに再度発酵させたものが「プーアル茶」です。
どれもまったく違うお茶に思えますが、もとを辿ればすべて同じ茶葉からできたもの。兄弟のような繋がりがあるのです。茶葉には「摘んだあとに放置すると発酵が進み、熱を加えると発酵が止まる」という性質があります。摘んだばかりの茶葉は緑色ですが、時間がたち発酵するにつれて、成分のタンニンが酸化してフルーティーな香りに。どんどん赤褐色に変化して、最終的に紅茶になります。ティーサーバーの緑茶や紅茶になるまでには、さまざまな工程が必要なのです。
緑茶と紅茶の違い
緑茶と紅茶の大きな違いは、ずばり「発酵による色や味わいの違い」です。緑茶と紅茶の違いについてまとめました。
■緑茶の見た目と味わい
緑茶は、茶葉を発酵させずに作った「不発酵茶」と呼ばれるもの。すっきりとした味わいで、緑色をしています。渋みは比較的少なく、甘みを感じるタイプもあります。
■紅茶の見た目と味わい
紅茶は、茶葉を完全に発酵させて作った「発酵茶」と呼ばれるもの。ほどよい渋みや独特の香り、赤い色をしているのが特徴です。甘みはそれほど感じず、コクのあるものが多いでしょう。
■緑茶と紅茶では「美味しい」の基準が違う
緑茶や紅茶は美味しいとされている「基準」も異なります。緑茶は、鮮度がよく香りが引き立つ緑茶がよい緑茶とされ、評価が高いです。紅茶は独特の香りや渋みをベースに、コクやうまみなどが重視されます。レンタルのティーサーバーでは、さらにおいしい緑茶や紅茶になるよう、水にもこだわっているのが特徴です。
緑茶と紅茶の共通点
緑茶と紅茶の共通点は「コーヒーに比べるとカフェイン量が少ない」ということ。現代人はついつい摂取過多になりがちなカフェインですが、緑茶や紅茶ならカフェイン量を抑えやすいのがうれしいポイントです。
■コーヒーはカフェイン量が多い飲み物
コーヒーのカフェイン量は、100mlあたり約60gだといわれています。健康な成人の1日のカフェイン許容量は約300〜400mlとされており、コーヒーでいうとマグカップ2、3杯分です。仕事前や勤務中にコーヒーを飲む習慣がある人だと、あっという間に許容量を超えてしまう人も多いでしょう。
■緑茶や紅茶のカフェイン量は少なめ
緑茶のカフェイン量は100mlあたり20ml。紅茶のカフェイン量は100mlあたり30mlと、コーヒーのカフェイン量の半分以下です。緑茶や紅茶は、コーヒーに比べてカフェインを取りすぎる心配が減るので、日常的に飲むにはおすすめのドリンクだといえるでしょう。
■カフェインの取りすぎがよくない理由
カフェインの過剰摂取は、心拍数の増加や興奮、不安、震え、不眠症、下痢、吐き気などの不調の原因になりやすいため、取りすぎには注意しましょう。レンタルのティーサーバーでは、気軽に緑茶や紅茶が飲めるため、普段飲んでいるコーヒーをお茶に置き換えてみるのもおすすめです。
実は同じ茶葉からできている緑茶と紅茶。カフェイン量も控えめなので、仕事中やランチのお供にも最適です。香りや味わいが異なるため、「ランチは緑茶」「おやつを食べるときは紅茶」など、好みによって飲みわけてみるのもアリでしょう。レンタルのティーサーバーは、緑茶と紅茶をより簡単に飲めるのがうれしいポイント。生活に取り入れてみるのもおすすめです。