紅茶には「渋い」「淹れるのが面倒くさそう」そんなイメージがあり、あまり飲まないという人や「ティーバッグの紅茶は飲む」という人などさまざまかと思います。紅茶はコツさえ分かれば面倒でもなく、ティーバッグの紅茶もひと手間を加えることでもっと美味しく淹れることができます。
紅茶を入れる際に大切なこと
ストレートでもミルクティーでも淹れる際に共通して大切なことがあるようです。紅茶は80℃に下がる工程で美味しさが決まるので、事前に温めたティーポットに新鮮な茶葉を入れて、沸騰したお湯を注いでください。お湯を注いだら蓋をして蒸らしましょう。
ストレート
■淹れ方
〈リーフティを使用する場合〉
前述どおり、お湯を注いで蓋をしたら、冷めないようにティーコジーというカバーをかぶせ、冷めないように保温しましょう。抽出時間は茶葉によるので、後述する内容を参考にしてください。抽出が終われば、濃さが均等になるようにスプーンなどで軽くポット内を混ぜてからティーカップに注げば、美味しいストレートティーの完成です。
〈ティーバックを使用する場合〉
まず、ティーポットと同じように冷えたマグカップにお湯を入れて温め、捨てます。再度沸騰したてのお湯を入れたら、ティーバックの形を整えて、お湯の中にそっと静めてください。ティーバックをお湯より先に入れるとティーバックに空気が入り、きちんと抽出されません。ティーバックの形がつぶれているとティーバックの中で茶葉がジャンピングしないため美味しい紅茶にならないので、形を整えるひと手間は忘れずに(※ジャンピング…茶葉がお湯の中で上下に動き回ること)。
ティーバックを入れたら蓋をしてください。ラップやソーサーでも構いません。紅茶のグッズに蓋つきのマグカップがあります。ひとりで日常的に気軽に紅茶を楽しみたい人におすすめです。抽出時間は1分~1分半です。濃さを均等にするために軽く上下に揺らし、そっと引き上げます。※ここで強く振りすぎると紅茶の渋みが出てしまいます。
■リーフティの抽出時間と分量について
紅茶は渋くて苦手という人にぜひ、知っておいてほしいポイントです。紅茶の茶葉には新芽から2番目に若い芽を10ミリ程度に細くねじった粗めの茶葉であるOP(オレンジペコー)、OPを2ミリ程度に細かくカットした茶葉であるBOP(ブロークン・オレンジペコー)、かなり細かい茶葉でティーバックに使用されることが多いD(ダスト)など茶葉の大きさと形状を表すグレードというものが10種類以上あります。
このサイズを無視して適当に抽出してしまうと渋い紅茶になってしまいます。抽出時間は茶葉の種類によって若干違いはありますが、一般的にOPが3分、BOPが2分、そしてDは1分半程度が多いです。OPやBOPの場合でティーバックなら-1分です。茶葉を買うときはこのグレードをチェックしてみてください。
もし分からなければ、大きい茶葉は3分、2ミリ程度にカットされている小さい茶葉なら2~2分半を目安に淹れてみましょう。茶葉3gに対して150mlのお湯を使用します。
《おすすめ茶葉/ダージリン、ヌワラエリア、ディンブラ》ディンブラは癖が少なく、紅茶初心者にもおすすめ。
レモンティー
前述を参考にストレートティーを作ってカップに注ぎます。そこにスライスしたレモンを入れます。レモンは入れたままにすると苦みが出るので、香りが紅茶に移ったら取り出しましょう。おすすめ茶葉はストレートティーと同じになります。
ミルクティー
カップに先にミルクを注ぎます。そこにポットから紅茶を注ぎ入れましょう。先にミルクを入れることで牛乳のタンパク質の凝固を防ぎ、牛乳独特の臭みが出にくいです。低温殺菌牛乳を使うとより香りよく仕上がります。
アイスティー
アイスティーを作る際に注意すべきことは、「クリームダウン」といって紅茶が白く濁ってしまわないようにすることです。ゆっくり冷やすことでクリームダウンは起きてしまいます。氷をたっぷり入れたティーポットやグラスに、ストレートティーを参考に抽出した紅茶を注ぎ、一気に冷やします。
※アイスティーを作る際は茶葉に注ぐお湯の量を半分(1人分75㏄)にしてください。《おすすめ茶葉はストレートティーと同じ》
チャイ
本格的なものはショウガ、カルダモン、シナモンやブラックペッパーなど5~7種類のスパイスを調合し、牛乳を最初から入れて30分以上かけてスパイスと茶葉を煮出していきます。
時間がかかるだけでなく調合も大変なので、今回はスパイス専門店や紅茶の専門店で気軽に手に入るチャイスパイスミックスを使用したレシピを紹介します。
〈簡単レシピ〉/3人分
・茶葉9gと水150㏄を鍋に入れ、チャイスパイスミックスも入れる
・火にかけ、中火で煮出す
・2分ほど煮だしたら、好みの量の砂糖を入れる
・牛乳180㏄を入れて再沸騰したら完成
※茶葉はなるべく細かいものを使用してください。《おすすめ茶葉/ウバ、アッサム》
今回は紅茶のさまざまな紅茶の飲み方について紹介しました。最初は少し面倒に感じるかもしれませんが、ほんの少し丁寧に淹れることで同じ茶葉やたとえティーバッグの紅茶でも味わいは格段によくなります。今よりもっと紅茶ライフを楽しんでいただけると嬉しいです。