ティーサーバーのレンタルを検討している方もいるはずです。ただし一口に紅茶といってもその種類は豊富です。せっかくティーサーバーをレンタルするのであれば、茶葉についてよく知っておくと、一層楽しく紅茶を味わうことができることでしょう。そこで紅茶の中でも人気の高い品種で知られるアールグレイについて、ここでは紹介します。
アールグレイとは何か?由来や歴史を知る
アールグレイはベルガモットで柑橘系に着香された、フレーバーティーの1つです。そして世界で最初に本格的に生産されたフレーバーティーこそ、このアールグレイといわれています。そもそもフレーバーティーとは、フルーツやハーブといった香料で香り付けされた紅茶のことです。
良質な茶葉の栽培にふさわしくない産地や、あるいは水質が紅茶に適さない国や地域を中心に、このフレーバーティーが成長を遂げました。アールグレイの場合は、1830年代にイギリスで首相も務めたチャールズ・グレイ伯爵が、ある外交官から贈られた中国の着香茶を気に入り、その類似品を生産させたのが始まりとされます。
また品種の名前も、この伯爵に由来するというのが一般的です。ただしこれには異説もあり、「グレイ」という紅茶は既に当時流行しており、伯爵の名前はその紅茶を指す修辞として、後から定着したといわれます。いずれにしても、歴史的に人気の高いフレーバーティーであり続けてきたことは、間違いないでしょう。
アールグレイにはどんな特徴がある?
先述したように、アールグレイはベルガモットで着香されたフレーバーティーです。その特徴といえばやはり何といっても、落ち着きのある強く芳醇な香りでしょう。ミカン科の柑橘類であるベルガモットならではの芳香は、精神的な安定をもたらす効果も期待されています。
すなわち興奮している時には鎮静する働きによって、気分もリラックスすることができます。他方で沈んだ気持ちを高めたい時には、陽気な気分にするともいわれます。いずれにせよ、ベルガモットの強くさっぱりとした柑橘系の香りこそ、アールグレイで最大の特徴といっても過言ではありません。
もちろん味についても大きな特徴があります。それは冷ましても、しっかりと紅茶の風味を味わえることです。一般的に紅茶というものは、冷めてしまうと香りや味を充分に引き出せないのが通常。しかしアールグレイであれば強いベルガモットの芳香が残るため、冷ましてもホットと同じように、柑橘系ならではの味や香りを楽しめます。
アールグレイを美味しく飲むためには?
紅茶を楽しむ方の中には、原料となる茶葉の産地にまでこだわりを持つケースも珍しくありません。しかし初めてアールグレイを味わう方にとっては、そこまでする必要はないでしょう。というのも大切なポイントは、ベルガモットの香料で香り付けされている点にあるからです。
実際にどの産地の茶葉を原料にするかまでは、とくに指定されないのが一般的です。ちなみに原料として最もメジャーなのが、中国のキーマン茶で知られます。先述したようにアールグレイの始まりが、中国の着香茶であったことからも、これは納得できるでしょう。この他にもセイロン茶やブレンド茶など幅広い産地からも、原料に使用されることがあります。
またティーサーバーをレンタルしてアールグレイを飲む際には、一工夫することで、さらに美味しく味わうことができます。それはミルクティーにすることです。柑橘系とミルクとの相性というと、一般的にはあまりよいイメージが湧かないかもしれません。この点、アールグレイについては相性が抜群なのです。ミルクのまろやかさによって、ベルガモットの芳香が一層際立ちます。
ここまで紹介してわかるように、アールグレイは魅力あふれるフレーバーティーです。またそれほど茶葉に詳しくなくても、充分に楽しめる紅茶ともいえます。これからティーサーバーのレンタルを検討している方には、注目したい品種ではないでしょうか。