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深蒸し茶ってどんな味わい?煎茶との違いと合わせて解説!

公開日:2022/09/01  最終更新日:2022/08/30


緑茶の種類で「深蒸し茶」と呼ばれるものがあるのをご存じでしょうか。深蒸し茶は、お茶特有の緑の色がとても濃く、まろやかな味わいのお茶です。暑い季節に水出しで淹れるのにもぴったりな深蒸し茶。この記事では、そんな深蒸し茶の成り立ちや、ほかのお茶との違いについて、ご紹介します。

深蒸し茶とは蒸す時間を長くしたお茶のこと

緑茶を製造する過程で「蒸す」という作業があります。深蒸し茶は、この蒸すという過程で、煎茶として販売されているものよりも、長時間かけるお茶のことで、深蒸し煎茶とも呼ばれます。

茶葉の酸化とお茶の種類について

茶葉は収穫した後、時間が経つにつれて酸化が進んでいきますが、できるだけ新鮮な状態のまま蒸すことにより、酸化酵素の働きを止めることができます。緑茶は新鮮な状態のまま蒸すことで、緑色を保った「不発酵茶」と呼ばれます。茶葉は酸化が進むと、水色が緑から茶色へと変化し、風味も変わってきます。元々が同じチャノキから作られた茶葉を、酸化の特性の違いを生かして、生産されているのが、ウーロン茶や紅茶になります。

蒸し時間の理由と味わいの違い

一般的に飲まれる煎茶の場合、蒸し時間が30~40秒なのに対して、深蒸し茶はその倍にあたる、1分以上の長い蒸し時間をかけて作られます。深蒸し茶がそれだけ蒸し時間を長くしているのは、生産地特有の気候の影響があります。深蒸し茶のほとんどは、静岡県、とくに牧ノ原地区で生産されたものです。牧ノ原は温暖で、日照時間が長く、植物としての成長にはとても条件がよい場所です。

しかし、茶葉にとっては、日光を浴び続けることでカテキンが多くなり、葉が厚く、固くなってしまうという難点がありました。そのため、牧ノ原のお茶は苦みや渋みの強いお茶として、あまり評価が高くない時期があったのです。そこで考えられたのが、蒸す時間を長くするという作り方でした。蒸す時間を長くとることにより、茶葉特有の青臭さが抜け、まろやかなコクのある味になっているのです。

緑が濃くまろやかな味わいのお茶

深蒸し茶は、長く蒸すことで、青臭さともいわれる茶葉の新鮮な香りを抑えながら、まろやかな味わいがでるように作られたお茶です。また、長く熱処理をかけることで、茶葉そのものが、もろくくずれやすいという特徴もあります。そのため、淹れたお茶は粉末が溶け込み、緑色がとても濃く、濁ったような色合いになります。

深蒸し茶の美味しい淹れ方

深蒸し茶の美味しい淹れ方は、ティースプーン約2杯(約4g)の茶葉に対し、150~200mlのお湯を用意します。お湯は80度ぐらいがちょうどよい温度です。お湯を注いだら30秒蒸らし、湯飲みに注ぎます。深蒸し茶はくだけた茶葉がお湯に溶け出すことにより、短い抽出時間でも、充分にコクのあるまろやかな味わいのお茶を淹れることができます。

逆に、抽出時間を長くしてしまうと、苦みや渋みが強くなりすぎるので注意が必要です。また、深蒸し茶は細かく味と色が出やすいため、暑い季節に水出しで淹れたいときには、最適な茶葉となっています。

深蒸し茶と煎茶の違い

深蒸し茶と煎茶の違いは、一言でいうと、茶葉を蒸す過程での時間の違いということになります。それにより、飲むときの抽出時間と味わいにも違いがありますが、そのほか、取り込める栄養素にも違いがあります。実際には煎茶も深蒸し茶も、栄養素はほとんど変わりありません。

ただ、深蒸し茶の場合、茶葉がこまかく砕けやすいため、茶葉そのものをお茶と一緒に飲むことができます。そのため、煎茶だと茶葉に残ってしまう食物繊維やβカロテンやビタミンE、そして銅、亜鉛、マンガンなどのミネラル分を取り入れることができるのです。

まとめ

ここまで、深蒸し茶についてご紹介しました。深蒸し茶の魅力は、短い時間で、濃くて、まろやかな味が楽しめること。そして、ほかのお茶では、取り切れないたくさんの栄養素を取り込むことができるところです。暑い季節には水出しで、寒い季節には温かくして、一年を通じて堪能してみてはいかがでしょうか。